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生産者を訪ねて

新鮮な福岡の魚をさらにおいしく!魚の旨さを知り尽くした水産のプロたちの加工現場をレポート

ー第1回ー
西浦漁港・福岡県漁業協同組合連合会 加工事業所

朝釣り『一本槍』を急速冷凍
一番おいしい旬のイカの味を食卓へ!

福岡県では夏になると『一本槍(いっぽんやり)』というブランド名で知られる「ケンサキイカ※」がよく釣れます。『一本槍』の刺身はコリコリとした食感とほんのり甘い味わいが人気のイカで、今年(2021年)はとくに豊漁と聞いています。そんな『一本槍』の急速冷凍を行う加工場が福岡市西区の西浦漁港にあるというので訪ねました。※福岡では「ケンサキイカ」のことを「ヤリイカ」と呼んでいます。

迎えてくれたのは福岡県漁連・加工事業所長の江上英典さんと一本釣り漁師の柴田恒広さん。午後2時、港ではイカ釣り漁船が岸壁に船を着けて『一本槍』の水揚げの真っ最中。漁師の恒弘さんは、丸いタル(ウキ)に疑似餌を付けた釣り糸を付けて海に流し、一定時間後に引き上げる「樽流し漁」という方法で漁を行ってます。
船底からすくい上げられたばかりの「一本槍」はキラキラ輝いてとてもキレイ!キュキュッと音をたて、興奮したイカは体色が真っ赤に変化します。この色素は時間がたつと徐々に消えていくことから、体が赤いことは新鮮であることの証。イカたちは興奮冷めやらぬ真っ赤なまま目と鼻の先にある加工場へと運ばれます。
漁船から水揚げされたばかりの一本槍は、ちょっと休ませた後、足を折り曲げ、波板に1杯ずつ丁寧に寝かされます。鮮度が良いのでまだ体が赤いですよね。その後、トンネルフリーザーという機械に通し、マイナス32℃の超低温により30~50分程でカチンコチンに完全凍結!
福岡県漁連ではイカを丸まま急速冷凍して獲れたてのイカの美味しさをそのまま保存する『IQF』という急速冷凍システムを導入しています。「個別に素早く凍結する」という意味の「Individual Quick Frozen」の略で、通常の冷凍よりも、食品細胞の破壊を抑え、鮮度やうま味を保持できるというメリットがあります。さらに食材の冷凍焼けを防ぐため、薄い氷の膜をつけるグレージングも施しているそうです。
さっそく江上さんがIQFで冷凍した『一本槍』をサクサクとさばいてくれました。内臓も凍ったままスポンと抜けて、墨袋を破ることなく処理も簡単です。さばいてる間に身は柔らかくなり、薄っすら透明感のある身に戻ります。食べてみると確かに歯ごたえもあり旨味もあります。冷凍庫にこれさえあれば、BBQも楽しめるし、がんばって『一本槍』の姿造りも家族に披露することができそうですネ!

『一本槍(ケンサキイカ)』
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福岡県漁業協同組合連合会 加工事業所
福岡市西区大字西浦1078
092-809-2826