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ふくおかの水産加工場を訪ねて

魚介の旨さを知り尽くした水産のプロたちの加工現場をリポート!

第 9 回 宗像市大島

今注目の健康フード
大島で育った天然アカモク

 鮮やかな緑色、ネバネバと引きの強い粘り、シャキシャキと歯切れの良い食感が特徴の『アカモク』。ホンダワラ科に属する褐藻類で、海の中では褐色ですが、茹でるとキレイな緑色に変わります。栄養価がとても高く、体に良い成分として様々な研究機関で注目されているフコイダンなどの繊維質を多く含み、ビタミン類やミネラル類も豊富なスーパーフードとして注目されています。今回はそんな『アカモク』を収穫して商品化している宗像市大島を訪ねました。

 神湊から船で約15分。大島は世界遺産にも登録された宗像大社の中津宮が鎮座する島としても知られる『神宿る島』です。港の加工場では、漁師さんたちが集まって、収穫されたアカモクを大きな釜で茹でていました。宗像漁協に所属する漁師・船越民雄さんによると、大島の天然『アカモク』は、毎年2月〜3月頃のごくわずかな期間にしか収穫されないそうです。平成15年頃から島の漁師さんたちが協力して、大島産天然アカモクの商品化に取り組みはじめ、今では獲れたてのアカモクをすぐに加工して真空パックした『宗像大島 天然あかもく』が大人気です。

 「とにかく新鮮なうちに加工するのが大事で、とくに藻に絡まる細かな水生生物をきれいに取り除くことにも気を使っています」と船越さん。収穫したアカモクは一旦、港にある大きな流水プールで水に一晩さらして細かな水生生物を除去。翌朝すぐに、釜茹で、水洗い、断裁、パッケージまで一気に作業が進められます。収穫・加工期間は約2週間。この短い期間に、1年分となる約5万個が加工され冷凍保存されるのだそうです。

 アカモクは1年生で秋から冬に生長し、春に成熟期を迎えますが、この成熟期に現れる生殖器床(先端の円柱状に膨らんだ部分)に、実は大事なフコイダンが多く含まれているのだとか!フコイダンは様々な研究機関で注目される成分で、ネバネバ成分の正体でもあります。とくにアカモクは他の海藻にくらべてフコイダンが多く含まれると言われています。

 アカモクは船のスクリューに絡む邪魔者扱いされた時もあったそうですが、アカモクが形成する藻場は魚たちの生育場として重要な役割を担っていることも知られています。自然界にあるものは何一つ無駄なものはないのです。

 『宗像大島 天然あかもく』(302円/100g)と、大島産のマダコとアカモクを梅酢で和えた『たこもく』(453円/100g)
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大島港渡船ターミナルから徒歩1分。『アカモク』『たこもく』をはじめ、鮮魚、サザエ、干物などの特産品を取り揃えている宗像漁協大島直売所。

●宗像漁協大島直売所 「さよしま」
[住所]宗像市大島1809-8
[電話]0940-72-2666
[HP]https://www.sayoshima.jp/