【水産のゲンバ見聞記】
漁師から直接届く獲れたての天然マダイ

毎年『ごち網漁』のシーズンになると、福岡県内の鮮魚を扱う直売所では、マダイやイサキをはじめ、イカやアジなど、夏が旬の魚介類で冷蔵ケースが埋め尽くされる。とくにマダイは色が華やかなこともあり、売り場全体がパァっと明るくなり、魚種が豊富になるこれからの季節を象徴する存在だ。

県内でも最大規模の鮮魚コーナーを有する糸島市『JF糸島志摩の四季』の柴田洋店長によると、5月初頭に『ごち網漁』が解禁されるやいなや、売り場はマダイ一色に染まるという。ただマダイばかりかと言うと、イサキもたくさん入っている。他にもコウイカやモンゴウイカの姿も多く目に付いた。冬とはまた異なる初夏の多種多様な魚たちが並んでいてワクワクする。

(JF糸島 志摩の四季)
「だいたい漁師たちが漁に出た日の翌朝、獲れたての魚が店に並びます。ただし荒天など漁に出れない時は魚がまったく入らないこともあり、そんな時はホームページからライヴカメラでリアルタイムの売り場を見ることができますので、事前にチェックされた方がいいですね」と柴田さん。商品はほぼ前日に漁獲したものばかりなので鮮度は確か。開店と同時にやってきた福岡市内で飲食店を営むという客に話を聞いてみると「とにかくモノが良い!『神経締め』などは処理の技術が確かなので夜まで持ちがいいんです」と答えてくれた。開店直後はこうした料理人の姿も多く、信頼の高さが伺える。

(道の駅むなかた)

(福ふくの里)

(お魚センターうみがめ)

JF糸島(糸島漁業協同組合)が直営。深江・加布里・福吉・船越・岐志新町・姫島・芥屋・野北の8つの地区から獲れたての魚が届く。調理は3枚おろしまで無料(数量制限あり)。
JF糸島 志摩の四季
[住所]糸島市志摩津和崎33-1
[電話]092-327-4033
[営業]8:30~17:00
[休み]盆・正月
[交通]JR筑前前原駅よりタクシーで7分

福吉漁港からも車で2分ほどの近さにある直売所。鮮魚コーナーは漁船の名前が冷蔵ケースに記され、糸島で水揚げされた獲れたて新鮮な魚介類が豊富に入荷してくる。
福ふくの里
[住所]糸島市二丈福井6333
[電話]092-326-6886
[営業]9:00~17:00
[休み]1月1日~5日、8月14日~16日
[交通]JR大入駅より徒歩20分

福岡県トップクラスの水揚げ高を誇る宗像市鐘崎漁港をはじめ、神湊、大島、地島の4つの漁港から漁師さんたちが獲れたて新鮮な魚介を毎朝届けてくれる人気の道の駅。
道の駅むなかた
[住所]宗像市江口1172
[電話]0940-62-2715
[営業]9:00~17:00
[休み]第4月曜(祝日の場合は翌日)、盆・年末年始
[交通]JR東郷駅よりタクシーで14分

津屋崎漁港に隣接し、福岡市鮮魚市場でも評価が高い福間のマダイなど、福間漁港、津屋崎漁港で水揚げされた新鮮な魚介類が揃う直売所。天然マダイの活魚も扱っている。
お魚センターうみがめ
[住所]福津市津屋崎4-47-18
[電話]0940-52-1939
[営業]9:00~17:00
[休み]火曜、盆・正月
[交通]JR福間駅よりタクシーで10分