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【水産のゲンバ見聞記】
獲れたての魚が買える「平松とれたて朝市」

日曜、朝5時。煌々と灯りに照らされた漁港の一角に、平松漁港の漁師たちが持ってくる獲れたて新鮮な魚を求めて人々が集まっている。一番乗りの漁船がどろんどろんとエンジン音を響かせて港に入ってくると、待ちわびた客は岸に着いた船の前に群がる。『平松とれとれ朝市』は漁船が横付けする岸壁で開催される。船の水槽から活かしておいたワタリガニやマダコ、さまざまな魚介が岸に揚げられると、瞬く間に客が囲み、次から次へと売れていく。

獲れたばかりのベラ。新鮮な魚は艶ややかで美しい
今年はワタリガニ(写真はタイワンガザミ)も多く獲れた

さらにまた別の漁船が現れると、そこにもまたお目当てにしていた客の人だかりができあがる。「質のいい魚が手に入るから魚は毎週ここで買うと決めている」という固定ファンも多い。ここでは『関門海峡たこ』をはじめ、クルマエビ、コウイカ、ワタリガニ、マダイ、キスなど…ほとんどが活きたまま販売され、必要に応じてきちんと活き締めもしてくれる。

活きた魚もきちんと締めてもらえる

北九州市漁協平松支所の内山仁志さんによると、コロナ禍前までは朝7時から一斉に販売を開始していたが、あまりにも人が集中してしまうので、今は密集を避けるため、早朝5時から漁師それぞれが自由に販売を開始するようにしたという。現在の朝市では開始から約1時間で売り切れ。朝6時にはもうどこも店じまい状態だ。

80歳を超える現役の漁師さんとの会話も楽しい

『平松とれとれ朝市』は、4月から12月まで、漁が行われる限りほぼ毎週日曜に開催される。スーパーの鮮魚コーナーとは違い、日々並ぶ魚種も変わっていく。まさに旬を肌で感じれる場所だ。「夏休みなど早起きしてお子さん連れて見にきてもらえたら本当にいい経験になると思います」と内山さん。日頃食べているタコやエビなどが、漁船から水揚げされ、その場で売られていく光景を見れるのは、ここでしかできない経験にちがいない。

産卵期前になるとタコの真子もしばしば売られる

脇之浦漁港に揚がる海産物や、若松のキャベツやトマトなど、北九州産の農水産品が豊富にそろう。隣接の『若松食堂八 雲亭』では鮮魚を使った定食や、冬は焼きカキも楽しめる。

産地直送市場 海と大地
[住所]北九州市若松区響町3-1-34
[電話]093-771-2222
[営業]9:30~16:00
[休み]盆・正月
[交通]JR鹿児島本線『戸畑』駅よりバスで約40分


『汐入の里 物産館』が2022年12月に新しく『SIOIRI』としてリニューアル。脇田漁港で水揚げされた魚介類が入荷する他、地元野菜が豊富に揃う地産地消マーケットとベーカリを新設!

SIOIRI
[住所]北九州市若松区安屋3710
[電話]093-742-4111
[営業]9:30~15:00(土・日祝日~16:00)
[休み]火曜(祝日の場合翌日)盆・年末年始
[交通]JR筑豊本線『二島』駅よりバスで約13分